羽曳野民報No.2211   2022年4月17日


近鉄本社と懇談 安心・安全な駅の整備を!

 

毎年、駅ホームからの転落事故や踏切での死亡事故が絶えません。日本共産党は、利用者や住民のみなさんの声を改めてお聞きし、安全で便利に利用できるよう、3月4日に近鉄電車に申し入れを行いました。

 
◇全ての駅に係員の配置を
 
この間、駅の無人化が進んでおり、高鷲駅ではコロナの影響により午前中は駅係員を配置せず午後から夕方までになっています。駒ヶ谷駅に至っては近くに障害者施設があるため、障害者の方が利用する最寄り駅になっているにもかかわらず終日無人駅となっています。

各駅とも係員がいない時間帯はインターホンで連絡をし、指示を受けて自分で対応しなければならず、高齢者や子どもなど、配慮が必要な利用者には大きな負担となっています。

また、エリアごとに巡回係員を配置していますが、係員が連絡を受けてから電車に乗って目的の駅まで行くため時間がかかり、緊急時の対応は出来ません。介助が必要な場合は、利用する時間を事前に予約しなければならず、とても不便です。今進めている無人化を早急に中止し、どの駅にも複数人の駅係員を配置するよう強く求めました。
 

駅係員が常駐している時間帯
 
恵我ノ荘駅 (9:30-17:30)   高鷲駅 (13:30-17:30)
古市駅 (常 駐) 駒ケ谷駅 (無 人) 上ノ太子駅 (9:30-17:30)
 
※駅係員がいない時間帯や無人駅で介助等が必要な場合
利用する時間帯を事前に予約するがインターホンで対応になります。

 
◇転落防止柵の設置を
 
近鉄電車は国土交通省のガイドラインに基づき、1日の乗降客が10万人以上の駅にホームドアを設置しているとしていますが、南大阪線では10万人を超える駅は阿倍野橋だけです。恵我ノ荘駅では1日の乗降客が1万人を超える中、ホームがとても狭くて混雑時には人でいっぱいになり非常に危険です。

また、各地で視覚障害の方の痛ましい転落事故も起こっています。駅のホームへの転落を防止する柵を阿部野橋駅だけでなく、乗り換えで混雑する駅や障害者の方の利用が多い駅などについても早急に対策をするよう求めました。
 
◇内方線付きの点字ブロックの設置を
 
視覚障害の方がどちらがホーム側か分かるように線状の突起を設けた点字ブロックの設置についても、国土交通省のガイドラインに基づき、乗客3千人以上の駅には設置をしていますが、他の駅については未定となっています。

視覚障害者の方が誤って転落するなどの事故もおきており、内方線付き点字ブロックの設置は切実な要望です。

まだ設置がされていない駅についても設置するよう求めました。
 
◇踏切りの改善を
 
古市駅では1日に1千台近くの車と5千人以上の人が踏切を通りますが、ピーク時には踏切が開いている時間が大変短く不便で危険です。市に対して駅前の整備と並行して、近鉄にも高架化などを提案しました。

歩行者も車も多い恵我ノ荘第1踏切の安全対策は、 高架化が最良ですが、先ずは車歩分離のために踏切の拡幅に手だてを尽くすことを要望しました。

また、恵我ノ荘第3踏切には、車椅子やベビーカーの車輪がレールの隙間に挟まらないようにラバーをつけて安全に通れるよう要望しました。
 

◇運賃の負担軽減を
 
近鉄電車の運賃も徐々に値上がりしており、阿部野橋駅に行くまでに恵我ノ荘駅からでも片道300円、上ノ太子駅から410円もかかります。この間、年金が減らされる一方で、光熱費や食料品が値上がりして生活が厳しくなっています。利用しやすくするため、子ども運賃のようにシルバー運賃を設定するなど運賃の負担軽減を求めました。